日本EMDR学会とは

 日本EMDR学会(旧EMDR-Network JAPAN)は、1996年3月オーストラリアからGary Fulcher博士をトレーナーとして招聘し、第1回目のEMDR レベル1のトレーニングを27名規模で行った時にその修了生達の組織として生まれました。その後、1997年からは、2000年までは毎年春にアメリカからカリフォルニアの個人開業の臨床心理士Andrew Leeds博士をトレーナーとして迎え、レベル1、レベル2両方のトレーニングを行いました。97年東京で18名、98年には東京と神戸でレベル1を各36名、1999年に東京で60名、2000年3月には東京で80名、そして同年8月はカリフォルニアの臨床心理士Pricilla Maarquis博士を迎え、50名のレベル1トレーニング、40名のレベル2トレーニングが行われました。2001~2007年は毎年夏にAndrew Leeds博士をトレーナーに、東京で90名のレベル1トレーニング、35~55名のレベル2トレーニングを行いました。なお、2006年より、市井雅哉(兵庫教育大学)がEMDRIA(EMDR国際協会)の認定トレーナーとしてPart1(=レベル1)を年2回、Part2(=レベル2)を年1回50‐60名規模で実施しています。2011年8月は、東日本大震災を受け、現地のEMDRセラピスト養成を目的にPart1トレーニングを山形県、11月にPart2トレーニングを宮城県で行い、それに併い「地震・津波被災者支援」をテーマに継続研修を実施しました。

 2011年5月時点での登録メンバーは882名です。メンバーは参加資格の点から、精神科医、心療内科医、小児科医、臨床心理士などがほとんどです。内訳は、医師(28.5%)、臨床心理士(71.5%)となっております。高名な臨床家、研究者の方たちの参加も増えてきてうれしい限りです。

 EMDR-Network JAPANの当初の目的は、EMDRの臨床実践や研究に関する情報交換、治療を求めるクライエントをリファーし合える体制作り、さらに日本におけるEMDRの健全な発展のための組織作り、災害時などにボランティアを派遣できる体制作りでした。2000年にようやくホームページを開設、2001年から星和書店の協力を得て、こころの臨床アラカルトにニューズレターを年に2回収録して頂くようになりました(現在、休刊につき本HP上にて公開しています)。

 2002年6月1日より、メーリングリストを立ち上げ、会員相互の意見交換の機会となっています。

 2003年には総会を開催し、会則が整備されました。

 2004年に、EMDR-Network JAPANが日本におけるEMDRトレーニングに関する基準の制定を行う組織として、EMDRIAから承認されました。

 そして2005年、学会組織としてより学術的な活動に力を入れていこうと、名称をEMDR-Network JAPANから「日本EMDR学会」に変更し、2006年の学術大会及び総会以降、年に1回春に開催しています。その際には、海外からの講師を招いての継続研修会を開催し、これまで、子ども(Robert Tinker博士、Sandra Wilson博士、Carolyn Settle氏)や解離(CarolForgush氏、JimKnipe博士)をテーマにしてきました。

 2008年からEMDRのできる治療者リストをホームページ上で公開し、治療を求める一般の方に閲覧して頂いています。EMDRのトレーニングを終えている方で、メンバーにまだ登録されていない方は是非ご登録下さい。名簿に記載されますと、クライエントをご紹介したり、ニューズレター、勉強会など継続研修のお知らせなどが確実にお届けできます。


 EMDR国際協会(EMDRIA)は各国におけるEMDRトレーニングに関する基準の制定及びその維持に関しては、各国におけるEMDR組織に委ねるという方針を持っています。日本においては日本EMDR学会が日本におけるEMDRトレーニングに関する基準の制定を行う組織としてEMDRIAは承認しています。
 日本におけるEMDRトレーニングに関する様々な基準及び認定、また各種の資格の基準及び認定は日本EMDR学会が行うことになりました。
 2010年10月21日、日本学術会議により「協力学術研究団体」に承認されました。

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