第18回学術大会及び継続研修会 2号通信

日本EMDR学会第18回学術大会(7月21日)、及び

ワークショップ(継続研修)(7月22、23日)のご案内

第2号通信(参加者募集)

 薫風の候、みなさまにはご健勝のこととお慶び申し上げます。

 さて、遅くなりましたが、日本EMDR学会第18回学術大会、及びワークショップ(継続研修)の第2号通信をお届けします。

学術大会  テーマ:再びつながる

内容 一般演題、教育講演、シンポジウム、特別講演
【教育講演】心理的介入に関わる法律問題(田邉 昇)
【シンポジウム】「EMDR臨床に役立つ脳神経学の知識」
「EMDRを介在するもの」
【特別講演】「トラウマと回復支援:環状島モデルを用いて(宮地尚子先生)
日時 2023年7月21日(金)9:00−18:40(受付:8:30〜)
場所 ラッセホール
〒650-0004 神戸市中央区中山手通4-10-8
(JR・阪神線「元町」駅から徒歩8分、神戸市営地下鉄「県庁前駅」下車、徒歩5分)
定員 200名程度
学術大会参加資格 日本EMDR学会会員(申し込み受け付けは6月30日まで)
非学会員枠のご案内 学術大会では非学会員の参加枠を20名設けています(参加資格は精神科医、心療内科医、小児科医、臨床心理士、公認心理師、臨床心理士養成大学院の学生、公認心理師養成大学院の学生)。非学会員の大会参加にはメール(info@emdr.jp)での事前審査の申込みが必要となります。氏名、資格、住所、電話番号、所属、参加費内訳を明記の上、参加申し込みをお願いします。携帯メールをご使用の方は、emdr.jpからのメールを受信できるように必ず設定してください。審査の結果、参加の可否が決まってから、期日までにご入金をお願いします。振込期日までにご入金が確認できなかった場合、参加できません。当日参加は受け付けておりませんので、必ず、事前にお申込みください。

 

継続研修

NEST(Neuroaffective embodied Self Therapy: 神経感情身体化自己療法)

講師 Sandra Paulsen PhD (サンドラ・ポールセン)ポールセン統合心理学研究所
日時 7月22, 23日(土・日) 9:00〜17:00 (受付:8:30〜 )
場所 ラッセホール
定員 200名
継続研修参加資格 日本EMDR学会会員(Weekend2修了者を優先します。Weekend1修了者は、継続研修の参加希望をinfo@emdr.jpまでご連絡下さい。参加申込フォームは継続研修以外で参加を希望する内容でご入力ください。6月23日時点で定員に余裕があった場合、申し込み順に参加の可否をご連絡しますので、その時点でご入金下さい。この場合、6月23日までの参加費でお申し込み頂けます。)6月24日以降の参加申し込みは受け付けません。
注:学術大会、継続研修のそれぞれが、臨床心理士、日本精神神経学会の継続研修、日本EMDR学会資格、更新ポイントとして申請されます。

懇親会のお知らせ

日時 7月22日(土)17:30〜19:30 (継続研修の1日目の夜です)
場所 ラッセホール B1F リリー
会費 6,000円
演奏 和太鼓・笛(阪本嵩仁さん)とピアノ(宮川真由美さん)のアンサンブル演奏
形式 着席での座食形式
定員 60名程度

総会時(学術大会のお昼)お弁当のお知らせ

 今大会より、総会時、ご希望の方にお弁当をお一人200円でご注文いただけることになりました。参加申し込みの際に、忘れずにお申し込みください。 お弁当の内容は1,000円程度の内容です。フードロスを防ぐための数確定のために200円にて販売しております。

参加申し込み

【申込方法】

 申込は終了しました 

 表をクリックすると拡大します。

【振込先】

 みずほ銀行 神戸支店
 普通 3133843 
 名義: 日本EMDR学会学術大会(ニホンイーエムディーアールガッカイガクジュツタイカイ)

【期限】

 早割申し込み入金期限2023年 6月23日(金)、通常参加の申し込み期限6月30日(金)

【キャンセル規定】

 一旦支払われた参加費は、当学会側の事情により開催が中止となった場合を除き、理由の如何に関わらず返金できませんので、予めご了承ください。

【問い合わせ先】

〒673-1494 
兵庫県加東市下久米942-1 兵庫教育大学 発達心理臨床研究センター 市井研究室内 
日本EMDR 学会事務局 
Tel & Fax: 0795-44-2278 e-mail: info@emdr.jp
注:会場へのお問合わせはご遠慮ください。

日本EMDR学会第18回学術大会
大会長  海野千畝子
副大会長 市井雅哉・天野玉記

 


 

教育講演・大会シンポジウム・招待講演のご案内
7月21日(金)

教育講演:心理的介入に関わる法律問題 13:30-14:00
講 師: 田邉 昇(中村・平井・田邉法律事務所)
シンポジウム1:EMDR臨床に役立つ脳神経学の知識 14:15-17:15
企画・司会:天野玉記(清章福祉会/京都大学)
シンポジスト:
「記憶の神経基盤と,そこから見えてくるトラウマの神経モデル」 前田多章(甲南大学)
「自閉スペクトラム症における社会的コミュニケーションと記憶の特徴」 魚野翔太(筑波大学)
「眼球運動と神経基盤の知見を臨床へ繋げるために」 椎野智子(神戸親和大学)
シンポジウム2:EMDRを介在するもの 14:15-17:15
企画・司会:海野千畝子(兵庫教育大学)
シンポジスト:
「EMDRとソマティック・エクスペリエンシング(SETM)」 浅山耕介(ニキハーティーホスピタル)
「EMDRと動物介在療法」 海野千畝子(兵庫教育大学)
「EMDRとブレイン・ジム・TFT」 五十嵐郁代(むずれひっぽ相談室)
招待講演:トラウマと回復支援:環状島モデルを用いて 17:30-18:30
特別講師:宮地尚子(一橋大学大学院社会学研究科教授 精神科医師、医学博士)

 一橋大学大学院社会学研究科教授。精神科医師、医学博士。兵庫県生まれ。1986年京都府立医科大学卒業。1989から92年ハーバード大学に客員研究員として留学。1993年より近畿大学医学部衛生学教室勤務、2001年より一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻・助教授、2006年より現職。専攻は、文化精神医学、医療人類学、トラウマとジェンダー。
主著として、『傷を愛せるか 増補新版』(ちくま書房、2022年)、『トラウマにふれる:心的外傷の身体論的転回』(金剛出版、2020年)、『ははがうまれる』(福音館書店、2016年)、『トラウマ』(岩波書店、2013年)、『震災トラウマと復興ストレス』(岩波ブックレット、2011年)、『傷を愛せるか』(大月書店、2010年)、『環状島=トラウマの地政学』(みすず書房、2007年)、『トラウマの医療人類学』(みすず書房、2005年)、『異文化を生きる』(星和書店、2002年)。ほか、『とまる、はずす、きえる-ケアとトラウマと時間について-』(村上靖彦・宮地尚子著、青土社、2023年)、対談集『環状島へようこそ:トラウマのポリフォニー』(日本評論社、2021年)など。ホームページ:https://www.naokomiyaji.com

抄録

 本講演ではトラウマを抱えた人への回復支援について環状島モデルを用いて考える。
はじめに、トラウマとは何か、なぜトラウマが重要なのかを述べる。トラウマは、個人の「内面」だけではなく、その人の置かれている文脈に私たちの目を向けさせる。傷つきや症状をその個人に帰するのではなく、社会化し可視化することができる。ただし、トラウマは語られないことが多く、支援する側も聞けていないことが多い。トラウマを見逃すと、誤診につながりやすく、症状や問題行動を悪化させやすいため、トラウマについて知っておくこと自体が重要である。

 次に、トラウマの語りにくさを考えるための環状島モデルを紹介する。環状島は、ドーナツ状の島のことであり、真ん中には沈黙の「内海」がある。一般的には、重いトラウマを背負っている人ほど語る権利や語る力、語る内容を持っていると思われがちである。だが、実際には、トラウマが重ければ重いほど、語ることが難しい。また、語れるようになるプロセスにおいては、支援者の存在や社会におけるトラウマへの関心・理解の程度などが関わってくる。環状島モデルを用いて、当事者と支援者の関係を理解し、また、「内海」にとどまりやすいトラウマとはどのようなものかを説明する。


日本EMDR学会第18回学術大会プログラム
7月21日(金) 9:00-18:40

表をクリックすると拡大します

 


 

継続研修のご案内
7月22, 23日(土・日)9:00-17:00

NEST(Neuroaffective embodied Self Therapy:神経感情身体化自己療法)
講師:Sandra Paulsen PhD (サンドラ・ポールセン)ポールセン統合心理学
講師紹介:

 1986 年ハワイ大学で博士号を取得。 EMDRIA認定コンサルタント、EMDR上級専門インストラクター、トラウマと解離国際学会フェロー、さまざまな国際会議で招待講師、EMDRIA Masters Series招待講師を経験。現在ワシントン州シアトルに近いベインブリッジ島にて臨床実践を実施。電話やオンラインでコンサルテーションを実施。website は www.bainbridgepsychology.com。オンラインワークショップの情報はwww.sfrankelgroup.com。短いビデオはユーチューブチャンネルで視聴可能。

 本学会でのワークショップは2010年、2018年についで3度目。土鍋を愛する、大の日本通。

・The Neurobiology and Treatment of Traumatic Dissociation: Toward an Embodied Selfの共著者
他の日本語に翻訳出版されている書籍:
・図解臨床ガイド トラウマと解離症状の治療―EMDRを活用した新しい自我状態療法 東京書籍 新井陽子・岡田太陽監訳
・私の中のすべての色たち: 解離について最初に出会う本 スペクトラム出版 アナ・ゴメスと共著 市井雅哉監訳
・言葉がない時、沈黙の語りに耳を澄ます:EMDR療法による早期トラウマの修復 スペクトラム出版 大河原美以・白川美也子監訳

抄録

NESTは、トラウマの影響を治療的に修正するための障害を同定し、扱う統合的で、体系的な方法です。
「N」は、トラウマを理解し治療するための神経感情的(Neuroaffective)基盤を表しています。EMDRの早期トラウマアプローチを含んでいます。パンクセップ、ポージェス、ショアらの独創的な貢献に触発されています。さらに、LENSニューロフィードバック、タッチポイント、アルファスティムのような技術を用いて治癒ワークを支援しています。
「E」は、乳児期以降のトラウマに起因する身体的解離やその他の身体的およびエネルギー的な保持を修復するために、身体的治療的介入を利用することから生じる身体具現化(Embodiment)の強調を表しています。
「S」は自我状態のシステム(Self-System)を表しており、私たちは自我状態療法で取り組みます。最初に、私たちは、自己の他の傷ついた子どもの側面とのワークを妨げている保護機能を緩和します。 その側面とは生存のために否認された部分です。その後、私たちは内面の葛藤を調停し、見捨てられた自己の側面を現在の環境などに方向づけます。
「T」は、このアプローチが眼球運動脱感作および再処理(EMDR)療法(Therapy)の核となる修復プロセスと一致する治療法であることを意味します。個人のニーズに合わせて体系的な方法で上記の治療法を統合していきます。
 実習を交えて、NESTについて、実践に役立つように理解を深めます。

通訳:大澤智子(兵庫県こころのケアセンター)、菊池安希子(武蔵野大学)

 


 

DVDのご案内

 学術大会の教育講演、シンポジウム、招待講演、一部一般演題、継続研修を収録したDVDを販売します。10月末頃を目処に個別に発送致します。学術大会、継続研修に不参加の方には大会抄録、継続研修資料も一緒にお送りします。

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