2025年に日本EMDR学会は一般社団法人になりました。これまでの日本EMDR学会は任意団体ではありましたが、しっかりと学術活動をしてまいりました。2005年に会則を整備して設立し、学術大会は2006年から毎年開催、数多くの貴重な研究、臨床の発表がなされ、また、海外講師を招いての継続研修も、大変貴重な学びの場となっています。学術雑誌「EMDR研究」は2009年に発刊し、毎年刊行して、多くの貴重な基礎的、臨床的知見を会員に伝え、世に問うております。このたび、一般社団法人になったことで、大きな方針は変わりませんが、組織としてのより安定した運営を図り、社会に対しての責任をこれまで以上に強く認識し、世代を超えても絶えることない継続性をもって活動をしていこうと思います。
思えば、1995年、阪神淡路大震災後、PTSDが日本で広く認識されるようになりました。トラウマや解離の認識はこの30年余りの年月で大きく広がったと言えましょう。心理士の資格も1988年に始まった臨床心理士という文科省主導の民間資格のみでしたが、公認心理師という国家資格が2018年にスタートし、医療の中で担う役割への期待も高まりつつあります。2024年から心的外傷加算という形で保険診療の中でも明確な役割が位置づけられました。心的外傷に対する専門的な治療技法の一つとしてのEMDRは公認心理師の大切なツールの一つと考えていいでしょう。本学会の会員には精神科医師、心療内科医師、小児科医師も少なくありません。チーム医療のツールとしてのEMDRの役割も大変大きいと思っています。
社会のニーズに答えるEMDRの健全な普及(一般へのアピールから臨床家のスキルアップまで)、学術研究を支える学会であり続けたいと思っています。
2026年5月
一般社団法人日本EMDR学会
理事長 市井 雅哉
一般社団法人日本EMDR学会
理事長 市井 雅哉
