第26回 EMDR Part1トレーニング

盛夏の候、みなさまにはご健勝のこととお喜び申し上げます。
虐待、犯罪被害、DV、震災とトラウマからの回復は今心理療法の最も関心の高い分野の一つと言えるでしょう。EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)は外傷的な記憶を短期間で処理できる画期的な方法で、世界各国、各地域、団体が発表しているPTSDに対する治療ガイドラインに効果の証明された実証的な方法の1つとして推奨されています。2007年に発刊された学術雑誌Journal of EMDR Practice & Researchは、現在Psychlitにも収録されており、2009年から日本でも「EMDR研究」が発刊され、2010年には日本EMDR学会は日本学術会議の協力団体の承認を頂きました。EMDRの日本における第26回目のトレーニングを、創始者F・シャピロ博士が主宰するカリファルニアのEMDR研究所の協力のもと、開催いたします。

講師は同研究所のシニア・トレーナーであり、兵庫教育大学発達心理臨床研究センタートラウマ回復支援研究分野教授の市井雅哉が勤めます。急性、慢性のPTSD、恐怖症、ストレス、不安障害、うつ病の査定と治療を得意とする約25年の臨床歴を持つ臨床心理士です。現在、日本EMDR学会理事長、日本行動療法学会理事、日本心理臨床学会理事、EMDRIA編集委員を務めています。これまでにEMDRに関して日本EMDR学会、日本外来精神医学会、日本カウンセリング学会、日本健康心理学会、日本行動療法学会、日本催眠学会、日本児童青年精神医学会、日本心身医学会、日本心理臨床学会、日本トラウマティックストレス学会、日本認知療法学会、日本バイオフィードバック学会、日本ブリーフサイコセラピー学会、日本臨床催眠学会、韓国EMDR協会、アジアEMDR学会、WCBCT(世界行動療法認知療法会議)で、招待講演講師、ワークショップ講師、シンポジスト等を務めてきました。

このPart 1トレーニングの3日間全てのセッションに参加なさった方は、カリフォルニアのEMDR研究所に登録されます。また、日本EMDR学会の参加証が発行されます。日本EMDR学会とEMDRIAへの入会資格も得られます*。

日程 2012年 10月12日(金)、13日(土)、14日(日)の3日間
金曜日9:00受付 9:30開始 17:00終了(昼食休憩 75分、昼食は各自)
土、日曜日 9:00開始 17:00終了(昼食休憩 75分、昼食は各自)
参加資格 下記参加資格をご覧ください。
定員 81 名程度 (資格を満たされた方の先着順に受け付けます)
参加費 60,000円(英、日トレーニングマニュアル代を含む)
※宿泊代金は含みません。宿泊の手配は各自でお願いします。
受付 2012年8月20日(月)~2012年9月14日(金)<但し、定員に達した時点で締め切ります。>
会場 飯田橋レインボービル 〒162-0826 東京都新宿区市谷船河原町11番地
TEL. 03-3260-4791(JR,地下鉄など飯田橋駅徒歩5分)
参加資格 日本EMDR学会(旧EMDR-Network JAPAN)が定めた参加資格
医師・・免許取得後、精神科・心療内科・小児科などの領域で2年以上の臨床経験を有する方。
心理職・・臨床心理士資格認定協会資格「臨床心理士」資格取得者。

EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)は、フランシーン・シャピロ博士が1989年に発表した外傷的な記憶を処理できる心理療法です。APA(アメリカ心理学会、精神医学会)、ISTSS(国際トラウマティックストレス学会)、英国保健省、イスラエル政府、仏政府、豪政府もPTSD (心的外傷後ストレス障害)の治療ガイドラインにEMDRを載せています。最近では、適用範囲は、不安、うつといった精神疾患から疼痛といった身体疾患までと広がっています。眼球運動(他の両側性の刺激)が、脳の適応的情報処理機能を賦活することで外傷的な記憶の再処理を引き起こすと考えられています。シャピロ博士はカリフォルニア州パロアルトにあるMRI(Mental Research Institute)の主任研究員、EMDR研究所の所長、人道支援のNPO組織EMDR-HAPの代表、The American Academy of Experts in Traumatic Stress の理事、Traumatologyの編集委員を勤めています。30以上のEMDR関連の著作があり、世界中でトレーニングを行ってきました。

研修は大きく、講義と実習に分かれています。講義は市井雅哉による一斉講義ですが、実習では参加者は2~4人一組で役割を交代しながら実習をします。9人程度に1人の割合でファシリテーターが付き、実習をスーパーバイズします。この体制は、実習場面での急速な心理的変化に適切に対応するためのものです。Part1トレーニングの修了で単回のPTSDや単一恐怖などに対応でき、Part2トレーニングまで修了すると複雑性PTSD、社会恐怖や人格障害などにも柔軟に対応できるようになります。Part2トレーニングの受講は、Part1修了後、一定期間の臨床実践(3ヶ月以上)を経てからが望ましいと規定されています。次回のpart2トレーニングは2013年夏に東京にて開催予定です。

ファシリテーター:大澤智子(兵庫県こころのケアセンター)、太田茂行(生活心理相談室ナヌーク室長)、近藤千加子(ディーパ心理オフィス)、白川美也子(東京女子医科大学女性生涯健康センター)、竹内伸(さきお英子子どもこころのクリニック)、仁木啓介(ニキ・ハーティー・ホスピタル)、福井義一(甲南大学)、本多正道(本多クリニック)らが実習をスーパーバイズします。

※余裕があれば、下記の書物を前もってお読み下さい。必須ではありません。会場で割引販売の予定です。
推薦図書:EMDR:外傷記憶を処理する心理療法 フランシーン・シャピロ著 市井雅哉監訳 二瓶社

※毎年、part1研修が春と秋、part2トレーニングが夏に開催予定です。開催地は、東京、神戸が多いです。

申し込み方法:下記の申し込み書1頁(申込用紙)をダウンロード、印刷し、所定事項をすべてご記入の上、返信用封筒としてご自分の住所、お名前を記入なさった定形最大封筒(A4用紙が3つ折りで入るサイズ)に80円切手を貼って同封し、下記までご送付ください。2012年9月14日(金)の消印有効とさせていただきます。この日以降に資格審査の後、受講いただける方には会場の地図、入金方法等を返送しますので、その指示に従い、参加費をお払いください。入金を確認した時点で、予約参加者証をお送りいたしますので、当日会場にお持ちください。1週間以上入金が遅れるとキャンセル扱いとなることもありますのでご注意下さい。

参加申込用紙
※本案内を印刷される場合にはこちらをご利用下さい⇒第26回EMDR Part1トレーニング(PDF)

申し込み・問い合わせ先: 下記学会事務局で承ります。会場への直接のお問合わせはご容赦ください。

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