第11回 EMDR Part1トレーニング
新年度で気持ちも新たな今日この頃ですが、みなさまにはご清祥のこととお慶びもうしあげます。 虐待、犯罪被害、DVとトラウマからの回復は今心理療法の最も関心の高い分野と言っても過言ではありません。EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)は外傷的な記憶を短期間で処理できる画期的な方法です。基になっている外傷理論は新しい精神病理の見方を提供してくれます。EMDRの日本における第11回目のトレーニングを、創始者F・シャピロ博士が主宰するカリファルニアのEMDR研究所の協力のもと、今年も開催いたします。二瓶社から昨年6月に出版されたシャピロ博士のテキストの翻訳も大変好評に売り上げを伸ばしており、関心の高さが伺えます。 講師は同研究所のシニア・トレーナーであるアンドリュー・リーズ博士で、急性、慢性のPTSD、不安障害、解離性障害、嗜癖行動、うつ病、および対人関係カウンセリングの診断と治療を専門としています。27年間カリフォルニアで臨床心理士として個人開業しており、電子ジャーナルのTraumatologyの編集委員、EMDR研究所のディスカッションリストのモデレーターを歴任しました。日本を含め欧米各国で60以上のトレーニングを手がけ、フランス語も堪能です。今回で日本でのトレーニングも9回目を迎え、日本の文化的背景への考慮も深まっています。 このPart 1トレーニングの3日間全てのセッションに参加なさった方は、カリフォルニアのEMDR研究所に登録されます。また、日本EMDR学会の参加証が発行されます。
第11回 EMDR Part1 トレーニング日程
●EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)は、フランシーン・シャピロ博士がPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療のために1989年に発表した心理療法で、迅速かつ効果的な方法です。APA(アメリカ心理学会)、ISTSS(国際トラウマティックストレス学会)、英国保健省、イスラエル政府、イタリア政府もPTSDの治療ガイドラインにEMDRを載せています。最近では、EMDRの適用範囲は、多くの不安、うつといった精神疾患から疼痛といった身体疾患までより広くなっています。その過程で用いられる眼球運動が、情報処理モデルにおける神経生理学的活動を刺激することで外傷的な記憶の再処理を引き起こすようです。Part1トレーニングの修了で単回のPTSDや単一恐怖などに対応でき、Part2トレーニングまで終了すると複雑性PTSD、社会恐怖や人格障害などにも柔軟に対応できるようになります。 ● シャピロ博士はカリフォルニア州パロアルトにあるMRI(Mental Research Institute)の主任研究員、EMDR研究所の所長、人道支援のNPO組織EMDR-HAPの代表、The American Academy of Experts in Traumatic Stress の理事、Traumatologyの編集委員を勤めています。30以上のEMDR関連の著作があり、世界中でトレーニングを行っています。 ●研修は大きく、講義と実習に分かれています。講義はリーズ博士による一斉講義ですが、実習では参加者は2~3人一組で役割を交代しながら実習をします。9~10人に1人の割合でファシリテーターが付き、実習をスーパーバイズします。この体制は、実習場面での急速な心理的変化に適切に対応するためのものです。 ●Part2トレーニングの受講は規定により、Part1修了後、一定期間の臨床実践(3ヶ月以上)を経てからでないと認められませんので、今回直後に実施されるPart2トレーニングに連続参加することはできません。 ● 日本人スタッフ:
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