第8回EMDR Part2トレーニング
新緑や花々が目に鮮やかな今日この頃ですが、みなさまにはご清祥のこととお慶びもうしあげます。 Part1トレーニングを終えた多くの方が、2まで終えないと手に負えないようなクライエントが多いとおっしゃいます。2で扱うさまざまな手続きはより複雑で深刻な外傷記憶を上手に扱う大きな手助けとなります。否定的な記憶の再体験をより短く、より楽に済ませることで双方の負担が軽減できます。
一昨年までのレベル1,2という呼び名がPart1,2と変わりました。これは2つのトレーニングはより一体であり、両方受けて始めてEMDRの全体像が見えるという意味合いがこもっています。今年のPart2トレーニングに是非ご参加いただけますようにご案内申しあげます。 講師は同研究所のシニア・トレーナーであるアンドルー・リーズ博士で、急性、慢性のPTSD、不安障害、解離性障害、嗜癖行動、うつ病、および対人関係カウンセリングの診断と治療を専門としています。25年間カリフォルニアで臨床心理士として個人開業しており、電子ジャーナルのTraumatologyの編集委員、EMDR研究所のディスカッションリストのモデレーターを勤めています。日本を含め欧米各国で60以上のトレーニングを手がけ、またフランス語も堪能です。今回で日本でのトレーニングも6回目を迎え、日本の文化的背景への考慮も深まっています。 このPart2のトレーニングの3日間の全てのセッションに参加なさった方は、カリフォルニアのEMDR研究所に登録され、同研究所発行のEMDRトレーニング修了証が送付されます。
第8回EMDR Part2トレーニング日程
●EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)は、フランシーン・シャピロ博士がPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療のために1989年に発表した心理療法で、迅速かつ効果的な方法です。APA(アメリカ心理学会)、ISTSS(国際トラウマ研究学会)もPTSDに対するEMDRの効果を実証されたものとして評価しています。最近では、EMDRの適用範囲はより広くなっています。その過程で用いられる眼球運動が、情報処理モデルにおける神経生理学的活動を刺激することで外傷的な記憶の再処理を引き起こすようです。 Part1トレーニングの修了でPTSDや単一恐怖などに対応でき、Part2トレーニングまで終了すると社会恐怖や人格障害などにも柔軟に対応できるようになります。 ●シャピロ博士は カリフォルニア州パロアルトにあるMRI(Mental Research Institute)の主任研究員、EMDR研究所の所長、人道支援のNPO組織EMDR-HAPの代表、電子ジャーナルのTraumatologyの編集委員を勤めています。30以上のEMDR関連の著作があり、世界中でトレーニングを行っています。 ●理論編では リーズ博士による講義を一斉にうけますが、実習場面では参加者は2~3人一組で役割を交代しながら実習をします。9~10人に1人割合でファシリテーターが付き、実習をスーパーバイズします。この体制は、実習場面での迅速な心理的変化に適切に対応するためのものです。
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