第30回 EMDR Weekend1トレーニング

盛夏の候、みなさまにはご健勝のこととお喜び申し上げます。
 虐待、犯罪被害、DV、震災とトラウマからの回復は今心理療法の最も関心の高い分野の一つと言えるでしょう。EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)は外傷的な記憶を短期間で処理できる画期的な方法で、WHO(世界保健機構)を始め、世界各国、各地域、団体が発表しているPTSDに対する治療ガイドラインに効果の証明された実証的な方法の1つとして推奨されています。2007年に発刊された学術雑誌Journal of EMDR Practice & Researchは、現在Psychlitにも収録されており、2009年から日本でも「EMDR研究」が発刊され、2010年には日本EMDR学会は日本学術会議の協力団体の承認を頂きました。
EMDRの日本における第30回目のトレーニングを、創始者F・シャピロ博士が主宰するカリファルニアのEMDR研究所の協力のもと、開催いたします。
講師は同研究所のシニア・トレーナーであり、兵庫教育大学発達心理臨床研究センタートラウマ回復支援研究分野教授の市井雅哉が勤めます。急性、慢性のPTSD、恐怖症、ストレス、不安障害、うつ病の査定と治療を得意とする約25年の臨床歴を持つ臨床心理士です。現在、日本EMDR学会理事長、日本行動療法学会理事、日本心理臨床学会理事、EMDRIA編集委員、EMDR Asia理事を務めています。これまでにEMDRに関して日本EMDR学会、日本外来精神医学会、日本カウンセリング学会、日本健康心理学会、日本行動療法学会、日本催眠学会、日本児童青年精神医学会、日本心身医学会、日本心理臨床学会、日本トラウマティックストレス学会、日本認知療法学会、日本バイオフィードバック学会、日本ブリーフサイコセラピー学会、日本臨床催眠学会、韓国EMDR協会、アジアEMDR学会、WCBCT(世界行動療法認知療法会議)で、招待講演講師、ワークショップ講師、シンポジスト等を務めてきました。
Weekend1修了時点で、日本EMDR学会とEMDRIAへの入会資格が得られます。Weekend 1&2全日程及びベーシックコンサルテーション10時間に参加なさった方には、日本EMDR学会から修了証が授与されます*。

トレーニングの形式についてはこちらもご参照ください→トレーニングの形式が変わります

日程 2014年 10月3日(金)、4日(土)、5日(日)の3日間
金曜日9:00受付 9:30開始 17:00終了(昼食休憩 75分、昼食は各自)
土、日曜日 9:00開始 17:00終了(昼食休憩 75分、昼食は各自)
参加資格 下記参加資格をご覧ください。
定員 90 名程度 (前回のキャンセル待ち等は考慮しつつ、資格を満たされた方の先着順)
参加費 72,000円(ベーシック・コンサルテーション代5回分を含む。詳しくはこちらを参照
※宿泊代金は含みません。宿泊の手配は各自でお願いします。
受付 2014年8月25日(月)~2014年9月5日(金)<但し、定員に達した時点で締め切ります>
会場 国立オリンピック記念青少年総合センター国際交流棟、レセプションホール(通常の会場よりお部屋が暗いおそれがあります。手元に灯りのご用意が可能な方はお願いします)
〒151-0052東京都渋谷区代々木神園町3番1号
TEL 03-3467-7201(代表)注:予約の際「日本エリクソンクラブ」の名称を使っています
参加資格 日本EMDR学会(旧EMDR-Network JAPAN)が定めた参加資格
医師・・免許取得後、精神科・心療内科・小児科などの領域で2年以上の臨床経験を有する方。
心理職・・臨床心理士資格認定協会資格「臨床心理士」資格取得者。

●EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)は、フランシーン・シャピロ博士が1989年に発表した外傷的な記憶を処理できる心理療法です。APA(アメリカ心理学会、精神医学会)、ISTSS(国際トラウマティックストレス学会)、英国保健省、イスラエル政府、仏政府、豪政府、WHOもPTSD (心的外傷後ストレス障害)の治療ガイドラインにEMDRを載せています。最近では、適用範囲は、不安、うつといった精神疾患から疼痛といった身体疾患までと広がっています。眼球運動(他の両側性の刺激)が、脳の適応的情報処理機能を賦活することで外傷的な記憶の再処理を引き起こすと考えられています。シャピロ博士はカリフォルニア州パロアルトにあるMRI(Mental Research Institute)の主任研究員、EMDR研究所の所長、人道支援のNPO組織EMDR-HAPの代表、The American Academy of Experts in Traumatic Stress の理事、Traumatologyの編集委員を勤めています。30以上のEMDR関連の著作があり、世界中でトレーニングを行ってきました。
●研修は大きく、講義と実習、全く別日程のベーシック・コンサルテーション(別紙参照)に分かれています。講義は市井雅哉による一斉講義ですが、実習では参加者は2~4人一組で役割を交代しながら実習をします。9人程度に1人の割合でファシリテーターが付き、実習をスーパーバイズします。この体制は、実習場面での急速な心理的変化に適切に対応するためのものです。Weekend1トレーニングの修了で単回のPTSDや単一恐怖などに対応でき、Weekend2トレーニングまで修了すると複雑性PTSD、社会恐怖や人格障害などにも柔軟に対応できるようになります。Weekend2トレーニングの受講はWeekend1修了後、一定期間の臨床実践(3ヶ月以上)を経てからが望ましいと規定されています。次回のWeekend2トレーニングは2015年夏に東京にて開催予定です。
● ファシリテーター:海野千畝子(兵庫教育大学)、大澤智子(兵庫県こころののケアセンター)、太田茂行(生活心理相談室ナヌーク室長)、菊池安希子(国立精神神経医療研究センター)、近藤千加子(ディーパ心理オフィス)、白川美也子(こころとからだ・光の花クリニック)、竹内伸(さきお英子子どもこころのクリニック)、仁木啓介(ニキハーティーホスピタル)、福井義一(甲南大学)、本多正道(本多クリニック)らが実習をスーパーバイズします。また、ほとんどのファシリテーターがコンサルタントとして、ベーシック・コンサルテーションを提供します。

申し込み方法こちらの参加申込用紙(PDFファイル)をダウンロードし、所定事項をすべてご記入の上、返信用封筒としてご自分の住所、お名前を記入なさった定型最大封筒(三つ折りのA4用紙が入るサイズ)に80円切手を貼って同封し、ご送付ください。2014年8月25日~9月5日の消印有効です。資格審査の後、受講いただける方には会場の地図、入金方法等を返送しますので、その指示に従い、参加費をお払いください。入金を確認した時点で、予約参加者証をお送りいたしますので、当日会場にお持ちください。1週間以上入金が遅れるとキャンセル扱いとなることがあります。

参加申込用紙

※本案内を印刷される場合にはこちらをご利用下さい⇒第30回EMDR Weekend1トレーニング(PDF)

*日本EMDR学会 はEMDRIA(国際EMDR協会)から日本でのEMDRに関する研修認定、資格認定を行う組織として認定されています(2004.2.26~)。本研修への参加で、臨床心理士及び精神神経学会の更新ポイントを獲得できます。

余裕があれば、下記の書物を前もって、お読み下さい。必須ではありません。また、会場で割引販売の予定です。
推薦図書:•EMDR:外傷記憶を処理する心理療法 フランシーン・シャピロ著 市井雅哉監訳 二瓶社

毎年、Weekend1トレーニングが春と秋、Weekend2が夏に開催予定です。開催地は、東京、神戸が多いです。

申し込み・問い合わせ先: 下記学会事務局で承ります。会場への直接のお問合わせはご容赦ください。

サブコンテンツ

このページの先頭へ